キスラーのアシスタントシステムにより、射出成形加工からさらに多くの価値を生み出すことができます


ウィンタートゥール,2019年10月 —— プロセス効率、製品品質、そして経済性の向上 ― スマートファクトリーがもたらすこうした効果には、誰も無関心ではいられません。とはいうものの、そこに至る道は困難を極めます。工業生産の一貫したデジタル化が大前提となるからです。しかし、キスラーのアシスタントシステムを用いれば、射出成形の複雑な課題にも対応しやすくなります。プロセスステップの最適化と付加価値の創造をサポートしてくれるからです。キスラーの「ComoNeo」は、プロセス監視とプロセス制御に特化した画期的なシステムです。これがあれば、射出成形に携わる関係者は、複雑化の一途をたどる品質要件にも確実に対応できるようになります。

インダストリー4.0は、生産のスリム化と価値創造の継続的拡大を求める声を象徴する概念と言えるかもしれません。耳で聞くだけなら至極簡単なことのように思えますし、スマートなディスプレイとマシンインターフェースのおかげで見た目も単純に感じられますが、実際には、かなり専門的な知識が不可欠です。それがなければ、数多くの複雑なシステムをまとめあげ、ネットワーク化された工場を作り出すことなど不可能だからです。キスラーはアシスタントシステム「ComoNeo」を通じて、射出成形に携わる方々に、包括的なソリューションパッケージを提供しています。このシステムがあれば、一貫してデジタル化された生産を容易に実現できるようになります。高精度の良品/不良品判別、さらには不良品発生率そのものの低下、あるいは、安定した射出成形プロセスの構築、新しい機械におけるそうしたプロセスの再構築など、その実現にあたって特別な事前知識は不要です。このシステムは、製造全体の制御に欠かせないアシスタントの役割を果たし、最大限の機能性と、システム統合や操作の簡便性を両立させているからです。このため、最適化の可能性を秘めているポイントに、正確に焦点を合わせることができます。

キスラーの「ComoNeo」を射出成形機に組み込むことにより、製品品質と効率を高めることができます。
プロセス監視システム「ComoNeo」を射出成形機に直接組み込むと、製品品質と製造効率の向上につながります。

解析と最適化

射出成形技術における重要なパラメータとなるのが、型内圧です。金型の経済性を高める決定的なカギはここにあります。圧入工程から圧縮工程を経て、保圧工程に至るまで、型内圧プロファイルに基づき、成形品品質への影響を検知することができます。その例として、寸法精度、表面形状、重量、変形度といった指標が挙げられます。

アシスタントシステム「ComoNeo」は、適用する事例に応じて型内圧のさまざまなパラメータを監視・制御し、完全なプロセスコントロールを可能にします。このシステムがあれば、ユーザは射出成形機で直接、詳細な解析を行うことができ、一体型のダッシュボードを通じて生産プロセスの全体像を迅速に把握することができます。これにより、不良品の効果的な削減、プロセスの最適化、そして収益性の最大化につながります。

コスト発生以前に改善が可能

製造プロセス全体にわたるデジタルサポートによる型内圧監視を通じて、キスラーは、スマートファクトリーにおける完全ネットワーク化のスタート地点をシフトさせるだけでなく、ユーザにさまざまなメリットを提供しています。具体的に言えば、メーカーは生産を早期に最適化できるため、事後のコストがそもそも発生しません。例えば、オンライン品質予測システム「ComoNeoPREDICT」を使用して、製造中のいかなる部品についても事前に的確に把握し、完成時の部品寸法を予測することが可能になります。このため、メーカーは最適な製品と最大限のプロセス信頼性を確保でき、不良品を作り続けながら次第に経験値を上げていく手間が不要になり、 人員、材料、時間のコストの削減、さらには投資の早期回収につながります。

監視や不良品の仕分けを自動で行う場合、いかなる限度を超えれば不良品とみなすかが、当然のことながら重要な意味を持ちます。そこでアシスタントシステム「ComoNeoGUARD」は、良品と不良品の境界を効果的かつ追跡可能な形で確定できるよう、ユーザをしっかりサポートします。

他の成形機で実証済みの射出成形プロセスを、新しい成形機で再現することを目指して開発されたのが、リスタートアシスタント 「ComoNeoRECOVER」です。このシステムは、すでに稼動していて実績を上げているプロセスを写し取り、新しい成形機に「移植」します。この場合もやはり、不良品発生率の最小化、時間の節約、プロセス信頼性の向上を通じて、大きな利益をつなげることができます。

あらゆるケースに対応できる体系的なアシスタント機能

射出成形生産の経済性向上を目指し、キスラーがいかにさまざまな点でプロセスチェーンに関わっているかは、多彩なアシスタントシステムを見ていただければ明らかです。「ComoNeoGUARD」、「ComoNeoMERGE」、「ComoNeoMULTIFLOW」、「ComoNeoSWITCH」、「ComoNeoCOMPOSITE」、「ComoNeoRECOVER」、「ComoNeoPREDICT」の各種システムは、ユーザをしっかりサポートし、連携して射出成形生産の最適化を実現します。これらのシステムは、必要に応じて組み合わせたり、個別の要件に適合させることが可能です。また、データ処理プラットフォーム「ComoDataCenter」と組み合わせれば、製造プロセスを的確に最適化し、価値を高めるさまざまな可能性を手にできるようになります。

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