多成分力センサ


多成分力センサとは何ですか?

圧電式多成分力センサは、空間内の1つ以上の直交軸に沿って力やトルクを測定します。通常、次の3種類があります。

  • 2成分力センサ:圧縮力および引張力(±Fz)、ならびにその軸廻りのトルクMzを測定します。
  • 3成分力センサ:3つの空間軸x、y、zに沿ってすべての力を検出します。つまり、圧縮力および引張力(± Fz)ならびにせん断力(± Fx、Fy)を検出します。
  • 6成分力センサ:すべての力(±Fz、Fx、Fy)に加えて、各軸廻りのすべてのトルク(Mz、Mx、My)を測定します。

多成分力センサは「多軸」センサとも呼ばれます。

    Multi-component force sensors measure dynamic forces and moments acting on aircraft wings in the wind tunnel.
    Piezoelectric multi-component force sensors, here a six-axis force/torque sensor, are used in wind tunnel tests to determine the behavior of aircraft wings under critical aerodynamic loads. Built into model test setups, the sensors measure the dynamic forces and moments acting on them under various flow conditions.

    2軸センサは、2つの直交方向の力を測定する場合と、必要に応じて同じ空間軸に沿って2つの異なる測定量(力とトルク)を測定する場合があります。

    多成分力センサはどのように使用されますか?

    2成分力センサ、および特に6成分力センサは単独で必要な力/トルクを計測できるので、そのコンパクト設計を活かすことができます。3成分力センサも多くの場合、単独で使用されます。ただし、例えば長いレバーなどによって、測定対象の力に付加トルクが加わる場合、3つ以上のセンサが一緒に使用されることもあります。力測定プラットフォームまたは動力計がもたらす副次的なメリットとして、印加されるトルクも数学的に決定できることが挙げられます。

    多成分力センサのメリットは何ですか?

    • 複数の軸に沿った複雑な測定が可能
    • 高い剛性とその結果として高い固有振動数
    • 耐久性
    • 高負荷容量
    • コンパクト設計

    圧電式2成分力/トルクセンサはどのように使用されますか?

    圧電式2成分力/トルクセンサ(小型)は、以下のような用途に使用されます。

    • 穴あけ加工、ねじ切りなどの送り力とトルクの測定
    • ねじ締めプロセスの監視およびボルトボルト接合部の検査
    • ばねの検査(トーション力)
    • 小型スラストベアリング、摩擦クラッチなどでの測定の実施
    • 小型サーボモータおよびステッピングモータでの始動トルク、フラッタ振動およびねじれ振動の測定
    • ロータリースイッチおよびねじキャップの検査

    圧電式3成分力センサはどのように使用されますか?

    圧電式3成分力センサは、簡単に直接かつ正確に測定することができます。例えば以下の測定に使用されます。

    • 機械加工時の切削力
    • 衝突試験時の衝突力
    • ロケットエンジンの推力
    • 振動および摩擦力
    • バイオメカニクスにおける床反力
    • 路上およびテストベンチ上で車両に作用する力
    • 風洞天秤の力

    6軸力/トルクセンサはどのように使用されますか?

    6軸力/トルクセンサは、例えば以下の測定に使用されます。

    • ばねや減衰素子の検査時の力およびトルク
    • 人工装具の試験時の動的力およびトルク
    • 製品検査時の力およびトルク
    • 風洞での動的な力およびトルク
    • ロボットによる組立工程時の力およびトルク