差動測定方式とは何ですか?
差動測定方式では、信号伝送は絶対値からなる個別信号を介してではなく、2つの信号を介して行われます。すなわち伝送される値(Signal Out)は2つの信号の電位差に対応しています。差動測定方式の対義となるのはシングルエンド方式で、1つの信号のみが伝送されます。この方式ではグラウンドに対する絶対値が測定されます。
差動測定方式では、信号伝送は絶対値からなる個別信号を介してではなく、2つの信号を介して行われます。すなわち伝送される値(Signal Out)は2つの信号の電位差に対応しています。差動測定方式の対義となるのはシングルエンド方式で、1つの信号のみが伝送されます。この方式ではグラウンドに対する絶対値が測定されます。
シングルエンド方式と比べた差動測定方式の大きなメリットは、外乱に対する感度を著しく低減できることです。差動伝送のそれぞれの個別信号は、外乱に対して同じように反応し、ノイズに応じて、誤った絶対値を受け取る可能性があります。これらの2つのノイズを受けている信号の(電位)差が、伝送される信号(Signal Out)に対応し、このとき2つの信号がまさに同じ程度にノイズを受けるため、その差には影響しません。これを図(以下を参照)で示します。
このタイプの信号伝送のデメリットは、技術的な手間がかかることです。コンポーネント全体がこの技術に合わせて設計される必要があります。
差動式測定チェーンは、差動式センサ、対応するケーブルソリューション、差動式チャージアンプから構成されます。圧電式センサは、測定される物理量に対応する電荷信号を生成します。その際、常に同じ量のプラスとマイナスの電荷が圧電体で分極されます。
差動圧電式センサでは、プラスとマイナスの両方の電荷信号が検出されます。さらなる段階において、これらの信号が差動式チャージアンプに導かれ、そこで差が形成され、信号(電圧、電流、IEPE など)に変換し、さらに処理が行われます。
差動測定方式は、特に最高度の信頼性と分解能が求められる要求レベルの高い分野および電磁干渉波の大きい環境で使用されます。典型的な用途は、音響的温度測定によるガスタービンの監視、工業用バーナーの最適化などの熱音響分野です。